幸せな一時





 これは貴方の何年後かのお話

 貴方と彼との幸せの1ページ・・・・・





   〜幸せな一時〜





「ん・・・・・?」




 小さい窓から入る日の光で目が覚めた。

 ふと横を見ると綺麗な顔立ちの愛する彼の姿

 私は彼を起こさないように静かにベットから降り、部屋を出た。




「うーん・・・今日は何にしよっかぁ・・・・・・」




 冷蔵庫を開けて呟いてみる。

 朝が弱い彼には和食が一番良いだろうと思い、作り始めた。


 炊きたてのご飯に、少し焦げ目の付いた鮭、おみそ汁にサラダ。

 いつもならお弁当も作らなければならないのだが、今日は休みの日だし作る必要はない。




「よしっ!完璧♪♪」

「・・・・・何が?」




 いきなりの後ろから聞こえてきた声に吃驚して、

 ご飯のお茶碗を落としそうになった。




「はぁー・・・・吃驚した」

「・・・・・んな驚くなよ」

「だって・・・・んっ」




 “いきなり竜が後ろに現れるから・・・”

 そう言おうと思ったけど、竜からのいきなりのキスでそれを言うことは出来なかった。




「・・・・・・・竜が変」

「・・・・・変じゃねぇ」




 竜は欠伸をしながらテーブルの方へ歩いていってしまった。


 変だよ・・・。

 いつもならキスとかしないもん。




「ま、いっか♪」

「・・・・・何が?」

「何でもないー♪♪」

「意味分かんねぇ」




 ふふっと笑って竜にお茶を出した。

 “サンキュ・・・”と小さく言われて“どういたしまして”って言っておいた。




「あれ・・・・は?」

「まだ寝てた」

「そう?起こしてこようかな?」

「寝かせとけよ。・・・・いいだろ、久しぶりに2人で飯食っても」

「う、うん・・・////」




 いきなりの竜の言葉が嬉しくて頬が赤くなるのが自分でも分かった。

 久しぶりの2人だけの朝食に話も弾んだ。


 食べ終わって、片付けをしていたら

 寝室の扉が開く音が聞こえてきて、トテトテと廊下を歩く音が聞こえてきた。

 “あ、やっと起きてきた・・・・”

 そう考えて、竜と顔を見合わせた。




「・・・・・・・ままぁー」

「なぁに?」




 今にも泣き出しそうな顔で抱きついてきたをふんわりとした笑顔で見つめる




「おきたらままもぱぱもいなかった・・・・・・」

・・・ごめんね・・・・?」

「・・・・・・・・・」

「ほら、竜も謝るー」

「・・・・・はぁ、・・・・・・ほら来い

「・・・・・・・・・」




 竜が手招きすると

 おずおずとそちらに向かうを見て自然に微笑んでいた。


 竜は胡座をして、をその上に座らせた。




「悪かったから機嫌直せ、な?」

「・・・・・こんどのさんかんび」

「・・・・・・?」

「ぱぱもきてくれたらゆるす」




 参観日

 そう言われて竜はちょっとだけ表情を変えた。


 の言う参観日とは、今週の土曜日にある保育園の参観日のこと

 保育園の先生の話では“一生懸命ダンスを覚えてるようですよ”とのこと。

 丁度その日は竜が仕事の日だったんだけど・・・・

 どうやらはどうしても竜に来てもらいたいらしい。




「・・・・・・・・分かった」

「ほんとっ??」




 キラキラと目を輝かせる

 竜は一言“あぁ”と微笑むとは走ってこっちに向かってきた。




「ままっ!!」

「んー??」

「ぱぱもねっ!ぼくのダンスみにきてくれるって!!」

「良かったねぇー♪」

「うんっ!!」




 “じゃぁ、ぼくきがえてくるねっ!!”

 そう言ってまた寝室の方に消えたを見た後、竜の隣へ移動した。




「・・・・・仕事大丈夫なの?」

「・・・ま、なんとかなるだろ」

「いい加減ね」




 そう笑いながら言ったら、

 竜は私の手を引いて耳元で呟いた。




あいつ、お前にそっくりだから断れねぇんだよ




 耳に息が掛かってそれどころじゃない私

 その様子を楽しそうに見ていた竜に今度は正面から見つめられて・・・・・


 キスをされた。




あぁー!!

「「・・・・・・?!」」




 ドアの方から聞こえてきた声に2人揃って肩を一瞬ふるわせた。

 声の持ち主は




「ずるいっ!!ぱぱがままとチューしたぁー!」




 そう怒るを見て自然と笑いが込み上げてきた。

 竜は何かを思いついたのか、口元を少し緩ませながら言った。




のママは俺のもんだから良いんだよ」

「・・・・・・/////」




 恥ずかしくて俯いた。

 すると、またの怒った声が聞こえてきた。




「だめっ!!ままはぼくのだもんっ!」

「・・・・・・へぇー」




 を横目で見ながら竜はを自分の胸の中に引き寄せた。




「・・・・・・?!////」

「あぁー!!!ずるいっ!ぼくもー」




 そう言ってこっちに駆け寄ってくる

 そして私と竜の間に入ってきて笑顔で言った。




「ままとぱぱだいすきぃー」




 その言葉に私を竜は顔を見合わせてふっと小さく笑った。




「ありがとねー、ままものこと大好きだよ」

「うんっ!!」

「「・・・・・・・・・」」




 無言で竜を見つめる2人。

 竜はため息をつくと一言




「・・・・・・俺も」




 そう言っての頭をポンポンッと撫でた。

 それが気持ちよかったようでは目を細め、嬉しそうに“へへっ”と笑っていた。



































 こんな日常がいつまでも続くと良いな・・・・・・



































 そう思った今日この頃



































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あとがき

    竜パパ夢!!(何
    そして一応コレもシリーズです。笑

    あのですねー、、参観日編も書こうか・・・と悩んでるんです。
    もし良かったら皆様の意見を聞かせて下さい^^



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