可愛い娘





 くりくりとした大きな瞳

 誰からも愛される可愛らしい女の子


 この子がこのお話のヒロインなのです。




   〜可愛い娘〜




「今日どこ行く??」

「やっぱゲーセンっしょ!!」

「えぇーー。またかよー」

「じゃぁどこにすんだよ」

「………ゲーセンか」

「だろ?」

「……………」




 いつもと何の変わりのない俺達の会話。

 学校終わって、遊びに行く計画。


 んで、いつも通りゲーセンに向かう。



































「なぁなぁ隼人ー」

「んー?なんだよつっちー」

「お前さ、妹いたよな?」




 つっちーがいきなり歩きながら話しかけてきた。


 ……あぁー。確かに妹いるぜ?

 つか何で今そんな話すんだよ




「………おぅ。ってそれがどうかしたのかよ?」

「や。……その子ってさーー。ちょうどあの子くらいの大きさ?」




 つっちーが指差した先には、

 小さい女の子が一人で泣きそうな表情をしながら立っていた。




「あぁー。……あんくら………いぃ?!

「うをっ!なんだよ!吃驚すんだろ?!」




 いや、だってよっ!!

 ………ありゃぁどう見てもだ!!

 俺の妹の!!




 俺は慌てての元に走って向かった。



































っ!!!」




 俺は泣きそうな顔をして立っている女の子の前、

 の前まで走って、の目線に合うようにしゃがみ込んだ。




「お……にいちゃ………?」

「おまっ!こんな所で何してんだよ!!

「う………う゛ぅーーーー………」

「おわっ?!な、泣くな!!な?」




 俺がいきなり怒鳴ったのが悪かったんだと思う。

 は泣き出しちまった………


 ちょうどその時。

 俺の後ろから4人がゆっくりと歩きながら近づいてきた。




「わっ!なに泣かしちゃってんの?!」

「あぁあーー……」

「うわー。隼人くんサイテー!女の敵よっ!」

「………日向……お前それやめろ」




 つっちーとタケは俺が悪いみたいに俺のことを見てくる。

 ………や、実際俺が悪ぃとも思うけどな。

 でもよ、こいつ等には言われたくねぇ……!!


 てか日向は……後でぶっ殺す!!




「ばっ……!俺のせいじゃねぇよ!!」

「「「「お前のせいだろ」」」」




 なんでこういう時に息合ってんだよおめぇら……。

 そんな事を考えてる時に、急にタケがに近づいた。

 そんで俺と同じようにの前でしゃがみ込んで一言。




「なんで泣いてたの?」




 確かに……。




「てかなんでお前がここにいんだよ」




 武田がニコニコしながら聞いたのとは反対に矢吹は少しイラついたように聞いた。

 そんな矢吹を見てが一瞬ビクついたが、そこで活躍したのは土屋だった。




「あ、泣くな!なっ!ほらっ!!高い高ーい!!」




 土屋はを抱き上げると、高い身長を生かしてが泣くのを防いだ。

 が笑い出したのを見た土屋はを下に降ろし、矢吹の元へと行かせた。

 は矢吹の前へと小さな足でとことこと走っていった。




「で?なんでがこんな所にいんの?」

「……あのね!!」

「あぁ」

「隼人おにいちゃにね!あいにね、きたのっ!!」



































「は?」



































「えへへへっ」




 ニコニコと最上級笑顔で語り、矢吹に抱きつく

 一方、矢吹はの言っていることがいまいち理解できず固まっていた。


 周りにいた4人はクスクスと小さく笑いながら、

 “今日は俺等帰るわー”と一言ずつ残して人混みの中に消えた。



































「はぁー………」




 もうすっかり日も落ちてきて、暗くなり始めた道を矢吹とは手を繋いで歩いていた。

 当然矢吹の方が背が高いのでは一生懸命に手を伸ばして矢吹の手を握っていた。




「ったく……。お前一人で出歩くなっつの」

「だってさ………おうちにひとりぼっちはいやだったんだもん」

「………拓は?」

「………………」

「おい??……どした?」

「……がよかった

「あ?」

「隼人おにいちゃんがよかったんだもん………」




 は少し恥ずかしそうに俯いて小さな声で言った。

 その一言は一応はお兄ちゃんである者にとっては嬉しい言葉だった。




「………そっか」

「うん。………だめだった……?」

「しゃぁねぇな。許してやるよ」

「ほんとっ??」

「あぁ」

「わぁい!!隼人おにいちゃだいすきーー」

「………バァカ」




 は嬉しそうに矢吹に抱きついた。

 矢吹もまんざらでもないようにを抱き上げるとそのまま彼らの家へと向かった。



































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あとがき

    “可愛い娘”シリーズ第四弾は隼人!!
    どうなんだろ。笑
    私的には“高い高い”をしてくれたつっちーが好きw笑
    ……“高い高い”って分かりますかねぇ?(……
    あの……ミニ胴上げみたいなやつです(違うと思う



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