学校見学会





 なんか……

 みんなは今日の学校見学会を盛り上げることになったらしい……。

 楽しそうだし、私も参加しよっかな♪





   〜学校見学会〜





 朝いつものように目覚ましで起きたら、

 昨日一緒に寝てたはずの隼人と竜の姿がなかった。

 ………何故に??

 「夢だったのかなぁ」って思いながら、今何時何分なのか知りたかったから携帯を見てみる。

 と、そこには




『新着メール 二件』




 ………メール?

 こんな朝早くから?

 ……とりあえず開いてみないことには何も始まらない。


 ということで開いてみた。





 一件目のメール






 送信者:隼人
 件名:悪ぃ

 本文:、悪ぃな!
    今日はちょっと用事があっていつもより早く学校行ってるから!
    でさ、起こそうかなって思ったけど、
    なんかお前すげぇ気持ちよさそうに寝てたから起こさなかったわけよ。
    ってわけで、よく寝られただろ?感謝しろよ












 いやいやいや。

 隼人クンものすごい意味分かんないから!!

 感謝しろ……とか言われても………


 って、ん??

 用事?……今日って何かある日だっけ??



 はそう思いながらもう一件のメールを開く。





 二件目のメール






 送信者:竜
 件名:無題

 本文:先行ってる












 ………シンプル!!

 うん。別にシンプルが嫌な訳じゃないよ?

 寧ろシンプルの方が良いときもあるけど。

 ……竜らしいなぁ


 竜が早く学校に向かったことは、

 隼人の用事と何か関係あるのかなぁー?


































 ということで、私がいつも通りの時間に学校に到着してみると、

 珍しいことに……隼人だけじゃなく、3D全員が教室にいた。


 なんでか聞いてみたら例の“学校見学会”を盛り上げるために、

 みんな朝早く起きていつもより早く学校に来たらしい。

 隼人……それだったら起こしてくれてもよかったじゃん。

 私も、もっと早く起きてみんなと“見学会を盛り上げよう”企画の計画立てたかった!!



 で。

 今いるのは“黒銀のはなれ”である3Dの教室がある校舎の屋上。

 なんか……みんなは昨日、教頭と犬塚……だっけ?

 まぁ、その二人に“余計なことはするな!!”って言われたみたい。

 でも、無理だよねぇ。

 この3Dにそんなこと言ったからって状況は変わらないと思うよ?

 というか……みんな、余計燃えると思う。


 隼人達は双眼鏡を持って登校してきている女子生徒を見ている。

 ………“隼人達”って言ったけど、実際は私も両手に双眼鏡を持って眺めている。


 竜はやる気なしーー。




「っし!!みんな分かってんな?
 教頭の鼻負かしてやろうぜーー!!」

「おぉーーー!!」




 隼人を中心に輪を作って


 “年下でも大丈夫ですかー?”


 “頑張って下パイー”



 ……なんか本当に面白そう!!

 この気持ちを誰かに聞いて欲しいなぁ

 なんて思って周りを見渡してみた。

 暇そうなのは竜だけ。ってことで竜とこへ行こう!!




「ねねっ!竜」

「……なに?

「楽しそうだね!!」

「………お前、嫌じゃないわけ?」

「へ?なにが?」

「……………」

「すっごい楽しみ!!だって、黒銀が共学になったら
 私は女子の先輩になれるんだよ!!わぁ〜〜!!嬉しいっ!!」

「………はぁ」




 何故か竜にため息をつかれた。

 ……私、変なこと言った?!


 そんな事を考えてるとき。

 隼人が手を振りながら私に話しかけてきた。




「おいー!

「なに??」

「こっち来いよ、作戦立てようぜ」

「うんっ!!竜も行こっ!」

「あぁ」



































 作戦第一ーー!!


 ……これは私はあんまり気が進まないんだけど。

 見学会を盛り上げるためっ!

 我慢しよう!!



 作戦第一『まずはヤンクミを教室に閉じこめる』



 最初聞いたときはもちろん反対した。

 でも、みんなやる気満々で聞く耳持たず。

 まぁ……確かにヤンクミは私達の見張り役を教頭辺りから命じられると思うし。いっか!


 そんなこんなで、

 とりあえず私達はヤンクミを教室に閉じこめるところから始まった。



































「おはよう!!」




 ヤンクミがいつも通り、元気よく教室に入ってきた。




「………ん?」




 でも、やっぱり違和感を感じたらしい。

 いや、むしろ違和感を感じて貰わないと困るんだけどね。


 だって、綺麗に机は片づけられ……違うなぁ、

 ドアが開かないようにドアの前に綺麗に並べられている。












 ガラララ―――

      ガシャ――












 ヤンクミが教室に入ったことを確認すると、

 隼人は教室のドアを閉める。

 ……鍵付きで。




「おい?!何やってんだ?!」

「悪く思うなよ」

「これも付き合いなんだわ」

「ちょっと!!」




 上からヤンクミ、竜、浩介、ヤンクミ。

 ……何気にやる気満々じゃん、竜


 私は“ボー”と

 みんながヤンクミを教室に閉じこめているのを見守っていた。


 そしたら、ヤンクミは私も一緒にいるのを確認したらしい。

 教室の中から叫んでいた。




「っ?!まで?!」

「あ。……ごめんね!ヤンクミ!!私も憧れの後輩が欲しいの!!

「はぁ?!おまっ、何言って?!」

「じゃ、私行くね!!」

「行くって?!おい!!」




 ヤンクミと話してたらみんなが先に行っちゃったから慌てて後を追った。

 その後ヤンクミがまだ叫んでた。


 ……絶対に怒られる。


 そう思って私は一瞬震えた。



































 ヤンクミを教室に閉じこめた後、

 走ってたらに話しかけられた。




「啓太ーー」

「ん?なに?」

「なんで今日の見学会を盛り上げようと思ったの?」

「え………」




 言えない。

 本当の目的は


 “に後輩をつくってあげたかったから”


 なんて………




「啓太ーー?どしたのー?」




 ようやくみんなが歩き出して、

 は首を傾げながら俺の方を見てきた。




「あ。いや、………そ、その時のノリでさ!!あはは」




 何も考えずに言った言葉がこれ。

 “ノリで”ってやっぱ無理あるかなぁ……




「ふーん。そっか!
 じゃぁ、楽しい見学会にしようねっ!!」




 ニコニコと……は見事に俺の期待(?)を裏切ったことを言ってくれました。

 まぁ。とりあえずは誤魔化せたかな?


 本当の理由なんて恥ずかしくて言えねぇし……。





 ていうか、“まじで可愛いなぁ。”とか思っちゃったりする。


 の身長は、女の子の身長で考えるとちょうど良いのかもしれない。

 けど、俺より慎重の低いが首を傾げるとなんつーか……

 上目遣いになって……その……恥ずかしいというか……




 こんな事を考えてたからなのか、俺の顔は真っ赤になっていたらしい。

 その証拠はつっちーの言葉。




「タケーー顔赤いぞ?どーかしたのか?」

「つ、つっちー?!」

「そんなに驚くなよ」

「あ。ごめん……なんでもないから」

「そっか?ならいいけどよ。……タケに何かあったらが心配するからな!!」

「………わかってるよ」

「おぉーー。顔赤いぞーー」

「っ!!……早く行かないと隼人においてかれる!!」

「え?おいっ!タケ待てよ!!」




 そんなに俺の顔赤いんだ……。

 はっずかしーー!!



































 さてと。お次は、



 作戦第二『次は授業で使うCDにちょっとした細工を……』



 ……ここで思った事。

 これは本当に学校見学会を盛り上げようとしてやってることなのか?

 ということ。


 どっちかって言うと、邪魔してるっぽいんだけど……




「ねぇねぇつっちー」

「お?どした?

「これ……本当に変えちゃうの?」




 私が持っているCDを見ながらつっちーに聞いたら

 “もっちろん!!”って返事が返ってきた。




「だって……今日の見学会を盛り上げようって」

「盛り上げるぜ!!」

「………?」

「このCD聞いたら笑えるって!!絶対!!」




 ものすごい笑顔でつっちーが答えてくれた。

 けど、……つっちー。

 それは何かが違うと思うよ?


 “盛り上げる=笑えること”


 の方程式は間違いだと思う。

 けど、ここまで乗りかかった船だもんね!

 ……しょうがないか。



 しぶしぶとラジカセに入っていたCDと、

 つっちーお手製のCDを取り替えた。


 ……こんなことして本当に大丈夫なのかなぁ。



















 白鳥先生の授業の様子をのぞき見してみた。


 つっちーの作戦は見事成功……じゃないよね。

 笑っていてもなかったと思うよ?まぁ、中には笑ってる子もいたけど……。

 白鳥先生が可哀想……。

 かなり焦ってるみたい。




































 気を取り直して次は



 作戦第三『理科の実験で……』



 次は理科がターゲットらしい。

 私は見てただけなんだけど、なんかみんなは楽しそうに実験道具をいじってた。




「隼人、そんなことして大丈夫なの?」

「んー?なにが?」

「“なにが?”って……爆発とか………」

「〜〜〜〜〜♪」

「いや、答えてよ」

「爆発はさせねぇよ」

「………爆発“は”??」

「おぅ。大熊達がここでうどん食うんだってよ」

「ぶっ!!なにそれ?あははっ!おもしろーい」




 思わず笑ってしまった。

 みんなは不思議そうにこっちを見てる。

 けど、笑いは止まらなかった。




あはははっ!!

「いや、笑いすぎだろ」

「だって……うどんーーー!

「…………」




 竜はもう呆れたらしい。

 ……当然かな。私も竜とは隼人の立場だったらそうするし!

 てか、まだ笑いが止まらない。

 理科室でうどんを食べてるところを想像したら笑いが止まらなかった。



































================================
あとがき

    や、やっと23話更新です!
    でも全然進んでませんよね……?(汗
    マイペースで申し訳ありません。



足跡代わりに押してやって下さい♪ ついでに一言頂けると嬉しいです!
SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送