裏切り?





 作文……

 ヤンクミ…それは絶対に誰も書かないと思うよ?





   〜裏切り?〜





「えー今日は、みんなに作文を書いて貰おうと思います」




 吃驚した。

 作文なんて誰一人書きっこないのに……

 ヤンクミはやっぱチャレンジャーだねぇ


 てか今日、私吃驚しすぎ……



 そんな事を考えているの元にも作文用紙が配られる。

 もちろん、他の生徒の元にも…だが。

 でもやっぱり予想通り、“えぇーー”とか“めんどくさい”とかいろんな非難の声があがる。


 将来の夢かぁーー……




「なに眠いこと言ってんのーーー?」




 日向は背伸びに欠伸つきで言う。

 そんな言葉には耳も貸さず、ヤンクミは作文用紙を配る。

 まぁ、みんなの事をよく知りたいっていう気持ちは分かるけど……


 どう見ても3Dに“作文”って文字が合わないよね……




「ねぇねぇヤンクミーー」

「ん?なんだ?

「……これ…私も書くの?」

「もっちろん!!当たり前じゃないか!!」

「…………」




 めんどくさい…けど、ヤンクミだし…。


 私が真剣に考えていたのに、みんなはなんか盛り上がっていた。

 何故?



 不思議に思ってが顔を上げるとそこには抱き合っている男2人。




何やってんの?つっちー……

「おぉ?!…いや、こいつが将来“お嫁さんになりたぁ〜い”って言うからさ」

「“お嫁さん”?!」




 抱き合っている男2人を見て青ざめた顔をしていたの顔が

 一気に明るくなった。




「なんだ、お前興味あるのか?」

「もっちろん!!“お嫁さん”っていうのは女の子の夢よ!!」




 “いいなぁ〜”と机に肘をつけて手のひらに顔をのせながら

 キラキラとした笑顔を見せている




「じゃ、俺んとこに嫁にこいよ」

「へ?隼人?」




 いきなり隼人からの告白……

 だとクラス全員が思った。


 が、当の本人はそうは思っていなかった。




「駄目よ……」

「「「「は??」」」」

「私には夫と子供が………!!!」




 いきなり演技を始めた

 ハンカチを片手に持ち、しかもそのハンカチの端を噛みしめ、

 目に涙を浮かべてみせた。


 は隼人がふざけて言ったのだと思い、自分の中では隼人の演技にノッたつもりで演技を始めたのだ。




「はぁ。お前何やってんだよ」

「へ?隼人が始めたんじゃん」

「何をだよ」

「なんか…時代劇みたいなのを……」

「はぁ?!」

「あれ……違うの?」




 の周りにいた全員が“何がしたかったんだこいつは……”と言いたげにを見る。

 本人は見られていることに気がつかず、

「あっれー?おかしいなぁ…隼人は“やめて〜お代官様ぁ〜〜〜”とか言いながら帯を回すやつがやりたかったんじゃないのかなぁ?」

 などと意味不明なことを呟いていた。















 そんなを無視して隼人の方へ向かう3人。


「はっやっとっ」

「……なんだよ、タケ」

「あっさりスルーされたね、に」

「………ちっ」

「まぁ、しょうがないじゃん?」

「つっちー?」

「一人で抜け駆けしようとした罰なんじゃない?」

「そうそう」

「「「俺等も狙ってるんだし♪」」」


 密かに3Dの中で火花が散っていたのをは全く知らなかった。



































 ダーツって上手いと面白いけど、下手だとつまんないんだよね……。




「はぁ。」

「どした?

「なんでみんなはそんなにダーツが上手いのですか?」

「ぶっ!!あははは!まぁ、俺等が上手いっつーのもあるけど、が下手すぎなんだよ」

「つっちー酷い!!」

「だって普通いねぇぜ?あの枠から外れて教室の隅まで飛んでく奴なんか」

「悪かったですね!!ここにいますよーー」




 は“ぶぅ”とホッペを膨らませた。 

 その行動一つ一つが3Dの連中をホレさせたのだ。(違




「隼人の馬鹿」

「なんで俺なんだよ」

「なんでそんなに上手いのよーー!!」

「……(お前が下手なだけだっつの)」

「はぁ。神様はいじわるね。みんな平等にしてくれなきゃ……!!」

「大げさじゃない?」




 が“神様は意地悪だ”発言をした後

 その場にいた全員が思っていたことを啓太だけが口に出していった。




「あぁあーーー!!また隼人の勝ちかよ!!……今度こそ!!」

「もうやめとけば?土屋くん」

「隼人の一人勝ちにさせてたまっかよ」

「そうそう一人勝ちはずりーよな」

「んーーー、でもちょっと微妙だよな」

「「「「「うんうん」」」」」




 ……ってなんか最後の一人の声は男の子の声にしては高かったよ!!

 私達は全員息ぴったりで横を振り返る。




「「「えぇ?!」」」

「なんで?」

「いや、ちょっと聞きたいことがあって」

「だからってそんなことにいんなよ」

「……小田切くんの事なんだけど」




 あ………。やば……



 隼人はヤンクミの言葉を聞いて、今いた場所を離れていく。

 他のみんなも気まずそうに立っていた。




「……竜の何が聞きてぇーんだ?」

「隼人君との喧嘩が全員で学校に来なくなったって聞いてね、
 何で彼だけそんな処分になったの?」

「関係ねぇだろ」

「…君との喧嘩が原因なら気にならない?」

「………別に」

「“別に”って事は無いでしょ?」




 そしたら、浩介が近づいてきて言った。




「いや、竜の親と理事長で話がついてるからいいんじゃね?」





 私にはこの言葉が重く感じた……。

 竜の親と理事長の間でしょ?

 竜の意見は何もないんでしょ?

 そんなの大人の勝手じゃない。

 自分の子供の意見も聞かないでさ。

 私はおじいさんに引き取られたけど、あの人は私のことを嫌ってる。

 だらか私も嫌い。

 どうせあの人だって自分勝手な大人なんだから………





「…………

「……

!!

「はへっ?!浩介?な、何……?どうしたの?」

「それはこっちの台詞!!お前こそボーと何やってんだよ」

「あ。ボーとしてた?」




 “あはは”と苦笑いする

 私は我に返って周りを見渡してみるとそこには隼人の姿がなかった。

 ついでに光と啓太も……




「あれ?隼人は?」

「今出てっちゃったんだよ……追いかけるぞ!!」

「あ、うん……」

「おい!お前等!!」

「ヤンクミごめんね!!」




 ヤンクミが叫んでたけど、今は隼人を追いかけなきゃだから……!!

 ごめんね!!





「ねぇ!!隼人!!」




 隼人は歩くのが速い。

 私は小走りしないと間に合わない。




「ねぇってば!!」

「………なに?」




 隼人は止まってくれた。

 私は一回深呼吸して、隼人の前まで行く。




「なんで………仲間じゃないなんて言ったの?」

「聞いてたのか」

「あ、うん……。なんとなく聞こえてきてたから……」

「………じゃねぇだろ」

「へ?」

「あいつは仲間なんかじゃねぇだろ」

「………っ!!なんで?!」




 隼人がそんなこと言うなんて……!!

 隼人は本当のことを知らないだけなのに!!




「お前は何で……あいつの味方してんだよ!!」

「味方とかじゃなくて……!!」




 隼人はそのまま歩いていってしまった。

 私はその姿を見ていることしかできなかった……。


 光と浩介が隼人を追いかけていった。

 啓太は私の近くに来て小さい声で「ごめん」って言って隼人を追いかけた。



































 なんでこんなことになったんだろう?










 なんでごめんなんて言うの?









 いつになったら本当の3−Dに戻れるのかな………?



































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あとがき

    勢いに乗って3話w
    なんか暗いですね……
    ま、まぁ…頑張るぞ!!!オーー!!(淋



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