早めのお返し





 今すぐにでもにお礼がしたい

 ホワイトデーが一ヶ月後なんて……そんなに待てないっしょ?





   〜早めのお返し〜





 からチョコを貰って気持ち悪いくらい機嫌が良いみんな。

 きっと今なら何を言っても許されると思う。


 まぁ、俺もその中の一人なんだけど……




「啓太?どうしたの??」




 チョコと仲間達を交互に見ながらそんな事を考えてたら、

 がちょっと心配そうな顔で見てきた。


 ……やっべ。

 俺そんなに怪しい顔してた?!




「ど、どどどどうもしてない!!」

「そんなにどもらなくても……」




 慌てる俺を見ながらは笑った。



 “やっぱり可愛いなぁ。”



 なんて思っちゃったり………。




「なぁ、

「んー?何??」

「その……お礼が……したいんだけどさ………」

「………お礼?」




 は不思議そうに俺を見た。

 俺等の間にしばしの沈黙が訪れた。




 ……この際はっきり言おう!!




「そ!お礼!!」

「えぇー。いいよ!お礼なんて……」

「俺が良くないの。ってことで………何処か行きたい所とかない?」

「………うぅーーん」




 ちょっと強めに言ってみたらが悩み始めた。




 と、ここで俺は一番大事なことに気が付いた。

 ……ここが教室だったと言うこと。





 視線が痛くて俺はゆっくりと後ろを向く。

 そこにはもの凄い形相の4人がいた。

 隼人なんかはまたもや手をボキボキ鳴らしながら近づいてくる。

 他の3人もゆっくりと俺の方に近づいてきた。




ほぅ。タケちゃん良い度胸してるね

「は、隼人……」

「へぇーーー。」

「つっちー……?」

「抜け駆けは駄目だニャン」

「…………日向」

「………………」

「竜………」




 一気に俺の周りはヤバイ雰囲気になった。

 それに気が付いたのかそうでないのか分かんないけど……


 ちょうど良いタイミングでがニコニコしながら一言、大きい声で言った。




遊園地!!




 このの言った言葉で、俺を含めた5人の動きは止まり、

 みんなで目を合わせた。




































来たーーーーーー!!!




 あのの言葉を聞いた俺達は

 5人でを学校から連れ出して遊園地へと向かった。


 ……ようはサボリってわけ。



 そんで、両手を広げて叫んでるのは言うまでもなく日向。





 は最初、ヤンクミがどうたらこうたら困った顔で言ってたけど、

 今はもうそんな事も気にしてないみたいでいつもの笑顔になってた。




「浩介恥ずかしくないの?」

「全っ然!!も叫ぶか?」

「遠慮しときますー」




 と日向が楽しそうに話してるのを見て、

 隼人達の機嫌が下がってってる。

 ………と思う。





 そんな中。

 以外にも竜が一番先に動いた。


 竜はの所まで行くと日向を無視して、の手を引っ張った。




「………いいから行くぞ」

「……竜?」

「……なに」

「私服格好いいね!!」

「……………」




 竜の私服を見てそう言った

 竜はそれを聞いて何も言わずにをこっちに連れてきた。

 きっと竜は恥ずかしいかったんだと思う。


 ……確かに竜は格好いいと思うよ?

 ちょっと竜が羨ましかったり………。





 今、俺達はみんな一回家に帰って私服に着替えて来た。

 だって制服だと色々とヤバイじゃん?


 ほら……“学校はどうした?”とか言われそうじゃん。

 だから聞かれても“あ、今日は計画休業なんですぅ”

 とか適当な事言ってごまかそうと思ってみんな私服に着替えてきた。





 竜が俺等のとこに到着すると、

 隼人は竜がとつないでた手を無理矢理離した。




「竜、お前なにやってんだよ」

「……なにが?」

「“なにが?”じゃねぇよ!と手ぇ繋ぎやがって!!」

「…………早い者勝ち」

「んだとっ?!」




 竜と隼人がを間に挟んで言い合いをし出した。

 はいつもの光景に困った顔をする。


 そこで動いたのは俺とつっちーだった。




ーーー」

「あ。つっちー、啓太」

「早くこっちこいよ」

「え?でも2人は………?」

「後からでも来るだろ」

「あはっ。じゃぁ行くーーーー」




 小声でを呼ぶと、はすぐ気づいて俺達の方を見た。

 んで、隼人達に気付かれないように話す。

 っつっても隼人達は結構大声で言い合いしてるから気付かないと思うけど……。



 はこそこそと2人の裏を通って俺達の方へ来た。




「じゃ、行きますか!」

「うんっ!!」




 つっちーが扇子を広げながらそう言うと、

 は小さい子供のように大きく頷いた。



































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あとがき

    オリジナル続行。笑
    だって、もういつの間にかドラマ5話分終わっちゃったんですよー?
    なんか………あと半分だけだと考えると淋しくて続きが書けなかった。(ため息

    どうしましょうかねぇ。苦笑

    まぁ、今書いてて楽しいので良しということで……。(良いのか?!



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